つちのこの巣穴

未確認生物による、未確認な世界の記録。

ヨーロッパ旅行⑤ イスタンブール

2月9日 場所;トルコ・イスタンブール 天気;快晴

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早朝のイスタンブール


 4時間ほどの睡眠を経て、時刻は午前5時。友人の乗るフライトがイスタンブールに到着して1時間も経っていた。シャワーを浴び、身支度をして、部屋を出る。無料の朝食もついていたが、時間がないので、すぐさまタクシーに飛び乗った。後から考えれば、朝食抜きでもこのホステルは1泊1600円ほどで泊まれた上に、空港からタクシーで5分ほどの距離で大変良かった。しかもこの日は宿泊客が私以外に居なかったので、4つのベッドがあるドミトリーを一人で使う事が出来た。

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 3年前のテロの影響もあってか、アタトゥルク空港は早朝であっても軍人が闊歩し、入口に金属感知器が設置してあった。ちなみに私は、テロ直後もトランジットでこの空港にきているが、非制限エリアに入るのはこれが初めてで、こんな物々しい雰囲気であったとは正直驚いた。

 空港で友人らと合流を果たす。朝食をとり、鉄道とトラムを乗り継いで市内中心部のスルタンアフメットへ。スルタンアフメットは、かの有名なハギヤ・ソフィアやブルーモスク、トプカプ宮殿が密集するイスタンブール観光の中心地である。そのため宿も密集しており、私たちがこの日宿泊する宿もここにあったので、観光がてら荷物を宿に置いていこうとなった。後で気づくことだが、世界的な観光都イスタンブールの中でもひときわ有名どころという事で、スルタンアフメットは日中とんでもなく混む。だが、早朝のこの時間は人もあまりおらず、まるで宣材写真の様な写真が撮れた。以降、我々の行動指針として、早朝始動、早晩帰還が原則となった。

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早朝のブルーモスク。荘厳な雰囲気。

 スルタンアフメットを後にし、トラムで新市街へと向かう。行先のドルマバチェフ宮殿は、オスマン帝国末期に、スルタンの居所兼外国要人の迎賓館として機能したもので、その後はトルコ共和国建国の父として称されるアタトゥルク・パシャの居所としても使用されていた。建物自体はどっからどう見てもヨーロッパ風のそれだが、中にある調度品などは東洋的なものもあり(伊万里焼もあった)、文面の交差路イスタンブールを感じる事が出来る場所だった。

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ドルマバチェフでタ-キッシュコーヒーなるものを頂く。カップの底にコーヒーかすが溜まっていることが特徴らしい。

 ドルマバチェフ宮殿を後にして、再びスルタンアフメットに戻ると既に人でごった返していた。ケバブを軽く食べて広場に向かうと、明らかに詐欺師っぽさそうな日本語ペラペラの外人がしゃべりかけてきた。明らかな観光地ではこういう輩もゴロゴロいるので注意が必要である。

 地下宮殿へ行くが、正直大したものはなかったのでちょっとがっかり。その後ハギアソフィアに入る。有名なハギアソフィア大聖堂はもともとビザンツ帝国時代に建てられたので、中に入るといまだにキリストのイコンがある(モスクに改装しようとしたときに剥がされたようだが、写真からもわかる通り、剥がし方が雑である)。そのため、キリスト様の像とコーランのの言葉が併存するという、なんとも摩訶不思議な空間が内部に広がっていた。

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異教徒の都となったビザンティンの面影。

 ハギアソフィアを出て国立美術館を見学した後、我々は再び新市街へ。イスラム世界名物のバザールを散策し、その後夕食をとりガラタ塔へ。ガラタ塔は、新市街の高台にある展望台でイスタンブールの夜景が一望できると人気の観光スポットである(ちなみにこの旅行、以降ずっと高いところに上りっぱなしである。バカと煙は高く上るとはまさにこのことである)。実際上に登ってみると手すりが外れかけてる上、人が見るからに上りすぎていて今にも落ちそうといったところだった。正直ここを克服できれば大阪城天守閣とか屁でもないと思われる。夜景は綺麗だった。

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夜のイスタンブール。奥に見える黒いところがボスフォラス海峡。

 という訳で、この日は今回の旅が始まって初めての本格的な観光日となった。そもそも友人たちと空港で合流できるかという点で、一抹の不安があったが(電波さえつかめば大したことはないが)、まあ何とかなって一安心。次いでに宿のグレードも大幅にアップして(おそらく今回の旅で一番高級)ふかふかの布団でぐっすり眠った。そんなところで、私のヨーロッパ周遊旅行3日目は幕を閉じた。

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イスラム教国なのに食い物はだいたい酒に合う。